「ベランダ」と「バルコニー」の違いは?「テラス」との違いも辞書比較でわかった意外な事実

「うちのマンション、ベランダって呼んでたけど、不動産広告にはバルコニーって書いてある…」

こんな経験はありませんか?

ベランダとバルコニー、どちらも建物から張り出した屋外スペースを指しますが、実は明確な違いがあります。

結論から言うと、屋根があるのがベランダ、屋根がないのがバルコニーというのが一般的な使い分けです。

ただし、これは日本独自の分類であり、海外では違う意味で使われているという意外な事実も。

さらに「テラス」や「ウッドデッキ」との違いも気になるところですよね。

この記事では、ベランダ・バルコニー・テラスの違いを辞書の定義語源からわかりやすく解説します。

目次

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「ベランダ」と「バルコニー」の違いとは【結論】

まず結論からお伝えします。

「ベランダ」と「バルコニー」の違いは、屋根や庇(ひさし)があるかどうかで決まります。

比較項目 ベランダ バルコニー
屋根・庇 あり なし
設置階数 階数の制限なし 2階以上
雨の影響 受けにくい 受けやすい
日当たり やや暗め 明るい
語源 ヒンディー語・ポルトガル語 イタリア語

デジタル大辞泉でも、次のように補足されています。

一般に、屋根のあるものをベランダ、ないものをバルコニーとよぶことが多い。
引用:デジタル大辞泉

つまり、屋根があればベランダ、なければバルコニーというのが基本的な使い分けです。

語源から見る違い

ベランダとバルコニーは、そもそも語源が異なります。

言葉 語源 もともとの意味
ベランダ ヒンディー語「baraṇdā」→ポルトガル語「varanda」 庇のある開放的な空間
バルコニー イタリア語「balcone(バルコーネ)」 建物から張り出した手すり付きの台

ベランダは、16世紀以降にヨーロッパ人が東南アジアに進出した際、暑い気候に合わせて作った「庇付きの空間」が起源とされています。

一方、バルコニーはイタリア語が語源で、「建物から張り出した台」を意味します。

屋根の有無は本来の定義には含まれていません。

日本と海外で意味が違う?

実は、日本と海外ではベランダ・バルコニーの使い方が異なります。

地域 ベランダ バルコニー
日本 屋根ありの屋外スペース 屋根なしの屋外スペース
海外(英語圏) 1階の屋根付き空間 2階以上の手すり付きスペース(屋根の有無は問わない)

海外では、日本人が「ベランダ」と呼んでいるマンションの屋外スペースも「バルコニー」と呼ばれることが多いのです。

日本で「屋根の有無」で区別するようになったのは、海外の「ベランダ=庇付き」というイメージが定着し、独自に発展したためと考えられています。

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「ベランダ」の意味と特徴

まずは「ベランダ」の意味と特徴を詳しく見ていきましょう。

「ベランダ」の辞書定義

デジタル大辞泉では、「ベランダ」を次のように定義しています。

ベランダ【veranda】
建物に外接して張り出した広縁。
引用:デジタル大辞泉

精選版日本国語大辞典では、より詳しく説明されています。

ベランダ【veranda】
建物の外周にはり出した、ひさしのある広縁。屋根のあるバルコニー。
引用:精選版日本国語大辞典

ポイントは、「庇(ひさし)のある」「屋根のある」という点です。

「ベランダ」の語源

ベランダの語源は、ヒンディー語の「baraṇdā」です。

これがポルトガル語の「varanda」となり、やがて英語の「veranda」として定着しました。

16世紀以降、ポルトガル人などのヨーロッパ人が東南アジアに進出した際、暑く湿気の多い気候に合わせて、家屋の前面に深い庇(ひさし)のついた空間を作りました。

この建築様式は「コロニアルスタイル」と呼ばれ、その庇部分が「ベランダ」と呼ばれるようになったのです。

日本には幕末から明治初期にかけて、長崎などの居留地に建てられた異人館を通じて伝わりました。

「ベランダ」のメリット・デメリット

【メリット】

  • 雨の日でも洗濯物を干せる:屋根があるため、多少の雨なら濡れにくい
  • 直射日光を防げる:夏場の強い日差しを遮り、室内の温度上昇を抑える
  • 家具や床の日焼け防止:紫外線を軽減できる
  • プライバシーを確保しやすい:屋根が目隠しの役割を果たす

【デメリット】

  • 採光性がやや劣る:屋根がある分、室内が暗くなりがち
  • 風通しが悪くなる場合がある:構造によっては空気がこもりやすい
  • 洗濯物が乾きにくいことも:日当たりが限られるため

日本の縁側もベランダの一種?

実は、日本の伝統的な家屋にある「縁側」もベランダの一種と考えられています。

縁側は、深い屋根(庇)の下にある開放的な空間であり、ベランダの定義に当てはまるためです。

和風建築の縁側と洋風建築のベランダ、見た目は違いますが、「屋根のある屋外スペース」という点では共通しているのです。

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「バルコニー」の意味と特徴

次に「バルコニー」の意味と特徴を解説します。

「バルコニー」の辞書定義

デジタル大辞泉では、「バルコニー」を次のように定義しています。

バルコニー【balcony】
1 洋風建築で、階上の室外に張り出した手すり付きの所。露台。バルコン。
2 劇場の2階席。桟敷。
引用:デジタル大辞泉

精選版日本国語大辞典でも、同様に説明されています。

バルコニー【balcony】
建物から外に張り出し、手摺りなどを巡らした台。見晴らしのため、また建物の外観上のアクセントとして設ける。露台。
引用:精選版日本国語大辞典

ポイントは、「階上」「手すり付き」「露台」という点です。

「露台」とは屋根のない台のことで、バルコニーには基本的に屋根がないことを示しています。

「バルコニー」の語源

バルコニーの語源は、イタリア語の「balcone(バルコーネ)」です。

さらにその語源をたどると、ランゴバルド語(古いゲルマン語の一種)で「梁(はり)」を意味する「balco」に由来するとされています。

バルコニーの原型は古代ローマ時代にはすでに存在していましたが、中世になると防御上の理由から一時的に姿を消しました。

ルネサンス期にイタリアで再び登場し、やがてヨーロッパ全体に広まったと言われています。

シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」で有名なバルコニーのシーンは、まさにこの時代のイタリアが舞台です。

「バルコニー」のメリット・デメリット

【メリット】

  • 日当たりが良い:屋根がないため、たっぷりと日光を取り込める
  • 洗濯物が乾きやすい:日差しと風通しが良く、乾燥効率が高い
  • 室内が明るくなる:採光性に優れ、部屋全体が明るい印象に
  • 開放感がある:空が見え、広々とした気分を味わえる
  • ガーデニングに最適:植物が育ちやすい環境

【デメリット】

  • 雨の日は洗濯物を干せない:屋根がないため、雨に濡れてしまう
  • 夏場は室温が上がりやすい:直射日光が室内に入り込む
  • 家具や床が日焼けしやすい:紫外線の影響を受けやすい
  • 急な雨に注意が必要:外出時に洗濯物を干しておくのが難しい

バルコニーの種類

バルコニーにはいくつかの種類があります。

種類 特徴
ルーフバルコニー 階下の屋根部分を床として利用した広いバルコニー
サービスバルコニー エアコン室外機置き場など、奥行き1m以下の狭いバルコニー
インナーバルコニー 建物の壁で3方を囲まれた屋根付きのバルコニー

「インナーバルコニー」は屋根がありますが、建物の内側に引っ込んだ形状のため「バルコニー」と呼ばれます。

「テラス」「ウッドデッキ」との違いも解説

ベランダやバルコニーと混同されやすい「テラス」や「ウッドデッキ」についても解説します。

「テラス」とは

デジタル大辞泉では、「テラス」を次のように定義しています。

テラス【terrace】
1 庭園・公園などにある、地面より高くなった平らな場所。
2 建物から外に向かって開かれた、地面より高い台状の部分。
引用:デジタル大辞泉

テラスの語源はラテン語の「terra(大地・土)」で、「盛り土」「高台」を意味します。

テラスの特徴

  • 1階に設置される:地面と同じ高さか、やや高い位置に作られる
  • 屋根の有無は問わない:屋根があってもなくてもテラスと呼べる
  • 庭と連続した空間:室内から庭へつながる中間的なスペース
  • 石やタイルで舗装されることが多い:コンクリートやレンガも使われる

「ウッドデッキ」とは

ウッドデッキは、テラスの一種です。

ウッドデッキ
リビングなどから室外に続く木製のテラスのこと。
参考:家とインテリアの用語がわかる辞典

ウッドデッキの特徴

  • 木製の床材を使用:天然木や人工木(樹脂製)が使われる
  • 1階に設置されることが多い:リビングから直接出入りできる
  • 屋外リビングとして活用:バーベキューや子どもの遊び場に
  • 庭との一体感:開放的な空間を演出できる

4つの違いを一覧で比較

ベランダ・バルコニー・テラス・ウッドデッキの違いを表にまとめました。

比較項目 ベランダ バルコニー テラス ウッドデッキ
屋根 あり なし あり・なし両方 基本なし
設置階数 制限なし 2階以上 1階 1階
床の素材 コンクリートなど コンクリートなど 石・タイルなど 木材
主な用途 洗濯物干し 洗濯物干し・ガーデニング くつろぎ・食事 屋外リビング
建物との関係 張り出し 張り出し 庭と連続 庭と連続

簡単な覚え方

4つの違いは、次のように覚えると簡単です。

「ポーチ」との違いは?

ついでに「ポーチ」についても触れておきましょう。

ポーチとは、玄関先に設けられた屋根付きの空間のことです。

玄関ドアの前にあり、雨の日に傘をさしたり、荷物を置いたりするスペースとして使われます。

ベランダとの違いは「設置場所」です。ポーチは玄関前、ベランダは居室に面した場所に設置されます。

辞書3社で比較してみた

ここでは「ベランダ」「バルコニー」「テラス」の意味を、辞書3社で比較してみましょう。

「ベランダ」の辞書比較

辞書 定義
デジタル大辞泉 建物に外接して張り出した広縁
精選版日本国語大辞典 建物の外周にはり出した、ひさしのある広縁。屋根のあるバルコニー
goo国語辞書 建物に外接して張り出した広縁

3社とも「建物から張り出した空間」という点で共通しています。

精選版日本国語大辞典では「ひさしのある」「屋根のあるバルコニー」と明記されており、屋根の存在がベランダの特徴であることがわかります。

「バルコニー」の辞書比較

辞書 定義
デジタル大辞泉 洋風建築で、階上の室外に張り出した手すり付きの所。露台
精選版日本国語大辞典 建物から外に張り出し、手摺りなどを巡らした台。露台
goo国語辞書 洋風建築で、階上の室外に張り出した手すり付きの所。露台

3社とも「手すり付き」「露台」という点で一致しています。

「露台」とは屋根のない台のことで、バルコニーには基本的に屋根がないことを示しています。

また、デジタル大辞泉とgoo国語辞書では「階上」と記載されており、2階以上に設置されるものであることがわかります。

「テラス」の辞書比較

辞書 定義
デジタル大辞泉 庭園・公園などにある、地面より高くなった平らな場所。建物から外に向かって開かれた、地面より高い台状の部分
精選版日本国語大辞典 庭などで、地面より高く平らに盛り上げた所。段丘
goo国語辞書 庭園・公園などにある、地面より高くなった平らな場所

3社とも「地面より高くなった平らな場所」という点で共通しています。

テラスは建物から「張り出す」のではなく、地面を「盛り上げて」作られるのが特徴です。

辞書比較からわかる3つのポイント

辞書の定義を比較すると、次の3つのポイントが見えてきます。

辞書比較のまとめ

言葉 共通する定義 ポイント
ベランダ 建物から張り出した広縁 屋根・庇あり
バルコニー 階上の室外に張り出した手すり付きの所 屋根なし(露台)
テラス 地面より高くなった平らな場所 1階・地面から盛り上げ

例文5選で使い分けをマスター

ベランダ・バルコニー・テラスの使い分けを、具体的な例文で確認しましょう。

例文①:雨の日に洗濯物を干す場所

雨の日でも洗濯物が干せるのは、屋根のあるベランダならではのメリットだ。

【解説】
屋根があるため雨に濡れない空間を指すので、「ベランダ」が正解です。

バルコニーには屋根がないため、雨の日は洗濯物を干せません。

例文②:マンションの2階以上にある屋外スペース

このマンションは南向きのバルコニーで、日当たり抜群です。

【解説】
マンションの屋外スペースは「バルコニー」と呼ばれることが多いです。

上の階のバルコニーが屋根代わりになる場合もありますが、物件情報では一般的に「バルコニー」と表記されます。

例文③:1階の庭に続くくつろぎ空間

リビングからテラスに出ると、広い庭が一望できる。

【解説】
1階で庭と連続した空間は「テラス」です。

地面と同じ高さか、やや高い位置に作られるのが特徴。

ベランダやバルコニーのように建物から「張り出す」のではなく、庭と「つながる」空間です。

例文④:木製の床材を使った屋外空間

週末はウッドデッキでバーベキューを楽しんでいる。

【解説】
木製の床材を使った1階の屋外空間は「ウッドデッキ」です。

テラスの一種ですが、特に木材を使用したものをウッドデッキと呼びます。

例文⑤:ロミオとジュリエットの有名なシーン

ジュリエットがバルコニーからロミオに語りかけるシーンは有名だ。

【解説】
シェイクスピアの戯曲で有名なシーンです。

2階から張り出した手すり付きの空間なので「バルコニー」が正解。

このシーンから「ジュリエット・バルコニー」という建築用語も生まれました。

例文で使い分けを確認

例文 正解 判断のポイント
雨の日でも洗濯物が干せる ベランダ 屋根があるから雨でもOK
マンションの南向き屋外スペース バルコニー マンションでは一般的にバルコニー
1階で庭が一望できる テラス 1階+庭と連続
木製の床でバーベキュー ウッドデッキ 木材使用+1階
ロミオとジュリエット バルコニー 2階+張り出し+手すり

マンションでの注意点

マンションのベランダやバルコニーには、一戸建てとは異なる注意点があります。

知らないとトラブルになることもあるので、しっかり確認しておきましょう。

バルコニーは「共用部分」

マンションのバルコニーは、実は「共用部分」です。

「えっ、自分の部屋の外なのに?」と思うかもしれませんが、法律上はマンション全体の共用部分として扱われます。

専有部分と共用部分
専有部分:室内(壁・床・天井の内側)
共用部分:廊下、エレベーター、エントランス、バルコニーなど

ただし、バルコニーは「専用使用権」が認められているため、その部屋の住人だけが使用できます。

バルコニーは「避難経路」

マンションのバルコニーは、災害時の避難経路としての役割があります。

隣との境にある「隔て板」

隣の部屋との間にある薄い板を見たことがあるでしょうか。

これは「隔て板(へだていた)」「蹴破り戸」と呼ばれるもので、緊急時に蹴破って隣へ避難するためのものです。

床にある「避難ハッチ」

バルコニーの床にある四角い蓋は「避難ハッチ」です。

火災などの緊急時に、はしごを使って下の階へ避難できます。

バルコニーでやってはいけないこと

共用部分であり避難経路でもあるため、マンションのバルコニーには使用制限があります。

禁止・制限されること 理由
隔て板の前に物を置く 避難経路をふさぐため
避難ハッチの上に物を置く 避難経路をふさぐため
大量の土を使ったガーデニング 重量オーバー・排水詰まりの原因
バーベキュー・花火 火災の危険・煙や臭いの問題
勝手にタイルを敷く 防水層を傷つける可能性
物置や大型家具の設置 避難の妨げ・重量オーバー

※具体的なルールはマンションごとに異なります。

管理規約を必ず確認しましょう。

バルコニーの耐荷重に注意

バルコニーには耐荷重(たいかじゅう)の制限があります。

一般的なマンションのバルコニーの耐荷重は、1㎡あたり約180kgが目安とされています。

大きなプランターや物置を置きすぎると、構造に負担がかかる可能性があるので注意が必要です。

バルコニーのリフォームは要確認

バルコニーは共用部分のため、勝手にリフォームすることはできません

  • 手すりの交換や塗装
  • ウッドデッキの設置
  • サンルームの増設

これらを行いたい場合は、事前に管理組合への確認が必要です。

一戸建てとマンションの違い

比較項目 一戸建て マンション
所有区分 専有部分(自分のもの) 共用部分(専用使用権あり)
リフォーム 自由にできる 管理組合の許可が必要
使用制限 基本的に自由 管理規約による制限あり
避難経路 関係なし 避難経路として確保が必要

クイズで確認

ベランダ・バルコニー・テラス・ウッドデッキの違いが理解できたか、クイズで確認しましょう。

第1問

屋根があるため、雨の日でも洗濯物が干せる屋外スペースは?

答え:

第2問

マンションの屋外スペースは、一般的に何と呼ばれる?

答え:

第3問

1階のリビングから庭へ続く、地面より少し高くなった空間は?

答え:

第4問

マンションのバルコニーは、法律上どのような扱い?

答え:

第5問

「ベランダ」の語源となった言語は?

答え:

クイズの結果

問題 正解 ポイント
第1問:雨でも洗濯OK ベランダ 屋根あり
第2問:マンションの屋外 バルコニー 一般的な呼び方
第3問:1階で庭と連続 テラス 1階+地面から盛り上げ
第4問:マンションの扱い 共用部分 専用使用権あり
第5問:ベランダの語源 ヒンディー語 baraṇdā → varanda

Q&A

ベランダ・バルコニーに関するよくある質問にお答えします。

Q1. 不動産広告では「バルコニー」「ベランダ」どちらが多い?

A. 「バルコニー」が圧倒的に多いです。マンションの物件情報では、屋根の有無に関係なく「バルコニー」と表記されるのが一般的です。

不動産広告には厳密な使い分けルールがないため、「バルコニー」で統一されていることが多いのが実情です。

実際に見学する際は、屋根があるかどうかを自分の目で確認しましょう。

Q2. 「ルーフバルコニー」とは?

A. 下の階の屋根部分を利用したバルコニーのことです。ルーフバルコニーは、階下の住戸の屋根(ルーフ)の上に作られた広いバルコニーです。

通常のバルコニーより広く、屋上庭園のように使えるのがメリット。

ただし、別途使用料がかかる場合や、使用ルールが厳しい場合もあります。

Q3. 建築基準法での定義はある?

A. 建築基準法には「ベランダ」「バルコニー」の明確な定義はありません。建築基準法では、これらの用語について厳密な定義を設けていません。

そのため、「屋根があればベランダ、なければバルコニー」という区別は、あくまで一般的な慣習や辞書の定義に基づくものです。

不動産業界や建築業界でも、統一された基準がないのが現状です。

Q4. 海外でも「ベランダ」「バルコニー」は通じる?

A. 通じますが、使い分けが日本と異なる場合があります。英語圏では次のように使われることが多いです。

英語 意味
veranda 1階にある屋根付きの開放的な空間(ポーチに近い)
balcony 2階以上にある張り出した空間(屋根の有無は問わない)

海外では「屋根の有無」より「設置階数」で区別されることが多いのがポイントです。

Q5. ベランダとバルコニー、どちらがおすすめ?

A. ライフスタイルによって異なります。

こんな人には おすすめ
雨の日も洗濯物を干したい ベランダ
直射日光を避けたい ベランダ
日当たりを重視したい バルコニー
ガーデニングを楽しみたい バルコニー
開放感がほしい バルコニー

物件選びの際は、日当たりや方角、周囲の環境も合わせて検討しましょう。

まとめ

「ベランダ」と「バルコニー」の違いについて解説しました。

最後にポイントをおさらいしましょう。

ベランダ・バルコニー・テラスの違い一覧

比較項目 ベランダ バルコニー テラス
屋根 あり なし あり・なし両方
設置階数 制限なし 2階以上 1階
建物との関係 張り出し 張り出し 庭と連続
語源 ヒンディー語 イタリア語 ラテン語

使い分けの判断基準

覚えておきたい3つのポイント

①日本と海外で使い分けが異なる
日本では「屋根の有無」で区別しますが、海外では「設置階数」で区別することが多いです。
②不動産広告では「バルコニー」が一般的
マンションの物件情報では、屋根の有無に関係なく「バルコニー」と表記されることがほとんどです。
③マンションのバルコニーは「共用部分」
専用使用権はありますが、避難経路としての役割があるため、使用には制限があります。隔て板や避難ハッチの前には物を置かないようにしましょう。

語源のおさらい

言葉 語源 もともとの意味
ベランダ ヒンディー語「baraṇdā」 庇のある開放的な空間
バルコニー イタリア語「balcone」 梁・張り出した台
テラス ラテン語「terra」 大地・盛り土

最後に

「ベランダ」と「バルコニー」の違いは、シンプルに「屋根があるかないか」で判断できます。

ただし、不動産広告や日常会話では厳密に使い分けられていないことも多いので、物件選びの際は実際に現地で確認するのが確実です。

この記事が、言葉の使い分けや住まい選びの参考になれば幸いです。

著者・監修者情報

日本語ライター/語彙研究家。幼い頃から日本語や言葉の響きに深い関心を持ち、
言葉の意味や使い分けを体系的に学んできました。
現在は「日本語の奥深さをわかりやすく伝える」をテーマに、記事執筆・監修を行っています。

資格・経歴

  • 2012年:日本語検定1級 取得
  • 2012年:日本語文章能力検定1級 取得
  • 日本語教育・語彙研究分野での執筆・監修活動(累計100記事以上)

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※本記事は日本語学習・語彙研究の観点から執筆・監修されています。
※内容は複数の国語辞典・文化庁資料を参考に、独自の視点で再構成しています。

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