
「追求」「追及」「追究」——パソコンやスマホで「ついきゅう」と入力すると、3つの漢字が並んで表示されます。
「どれを使えばいいの?」と迷った経験はありませんか?
『学問のすゝめ』を書いた私でも、この3つは一瞬迷うぞ……!
漢字は奥が深いのう。

諭吉さん、それは言い訳ですわよ。
でもご安心を。
この記事を読めば、もう迷わなくなりますわ!
どれも同じ読み方なのに意味が違うため、間違えるとビジネスメールや報告書で恥ずかしい思いをすることも。
私自身、言葉の違いに関する記事を100本以上執筆する中で、この3つの使い分けに悩む方が非常に多いと感じてきました。
結論:
- 「追求」は理想や利益を追い求めるとき
- 「追及」は責任や不正を問いただすとき
- 「追究」は真理や原因を深く調べるとき
✅ この記事でわかること
- 「追求」「追及」「追究」の意味の違いと比較表
- それぞれの例文と類義語・対義語
- 一度覚えたら忘れない覚え方のコツ
- クイズで使い分けをチェック
- 「原因追求と原因追究」など迷いやすいQ&A
この記事では、比較表やクイズを使って、3つの「ついきゅう」の違いをわかりやすく解説しています。
もう漢字選びで迷わないよう、最後までご覧ください。
「追求」「追及」「追究」の違い【比較表】
「追求」「追及」「追究」は、どれも「ついきゅう」と読む同音異義語です。
パソコンやスマホで変換すると3つ並んで出てくるため、「どれを選べばいいの?」と迷った経験がある方も多いのではないでしょうか。
実は、この3つは「何を追うのか」というポイントさえ押さえれば、簡単に使い分けられます。
3つの違いは「追う対象」で決まる
「追求」「追及」「追究」の違いは、追いかける対象がそれぞれ異なる点にあります。
🔵 追求 → 理想・利益・幸福など「手に入れたいもの」を追う
🔵 追及 → 責任・原因・犯人など「問いただしたい相手や事柄」を追う
🔵 追究 → 真理・学問・原因など「深く調べて明らかにしたいこと」を追う
たとえば、会社で何か問題が起きたとき。
「誰のせいだ!」と責める場面では「責任を追及する」を使います。
一方、「なぜこの問題が起きたのか冷静に調べよう」という場面では「原因を追究する」がふさわしいです。
私の知人も、上司へのメールで「原因を追求します」と書いてしまい、「それだと意味が通じにくいよ」と指摘されたことがあるそうです。
ちょっとした漢字の違いですが、ビジネスシーンでは意外と見られているポイントなんですね。
私も和歌を詠むとき、一文字の違いに何日も悩んだものですわ……
美も言葉も、細部にこそ魂が宿るのです♪
【比較表】「追求」「追及」「追究」の違い
3つの違いを表で整理すると、次のようになります。
| 漢字 | 意味 | 追う対象 | 例 |
|---|---|---|---|
| 追求 | 追い求める | 理想・利益・幸福 | 利益を追求する |
| 追及 | 問いただす・追い詰める | 責任・原因・犯人 | 責任を追及する |
| 追究 | 深く調べて明らかにする | 真理・学問・原因 | 真理を追究する |
この表を見ると、「求」「及」「究」という漢字の違いがポイントだとわかります。
🟡 求(もとめる)→ 欲しいものを求める
🟡 及(およぶ・おいつく)→ 相手に追いついて詰め寄る
🟡 究(きわめる)→ 物事を深く究める
漢字の意味を知っておくと、迷ったときに「どの字がしっくりくるか」を判断しやすくなります。
✓ 追求 = 理想・利益・幸福など「欲しいもの」を追い求める
✓ 追及 = 責任・不正・疑惑など「相手の非」を問いただす
✓ 追究 = 真理・学問・原因など「真実」を深く調べて明らかにする
✓ 迷ったら2文字目の漢字「求・及・究」の意味を思い出そう
「追求」の意味と使い方
「追求」は、自分が欲しいもの・手に入れたいものを追い求めるときに使う言葉です。
「求」という漢字には「もとめる」という意味があり、理想や利益、幸福といったプラスの価値があるものを対象にするのが特徴です。
ビジネスでもプライベートでも使う機会が多い言葉なので、しっかり押さえておきましょう。
「追求」は理想や利益を追い求めること
「追求」の意味を辞書で調べると、「目的のものをどこまでも追い求めること」と説明されています。
ポイントは、追いかける対象が「手に入れたいもの」「実現したいもの」であるという点です。
具体的には、次のようなものが「追求」の対象になります。
🔵 利益・利潤
🔵 幸福・快楽
🔵 美・美しさ
🔵 効率・合理性
たとえば、企業が売上を伸ばそうとする場面では「利益を追求する」と表現します。
また、芸術家が自分の作品をより美しくしようと努力する場面では「美を追求する」となります。
「追及」や「追究」と違って、ネガティブな対象(責任・原因など)には使わないのが「追求」の特徴です。
あくまで「良いもの」「価値のあるもの」を追いかけるイメージで覚えておくとよいでしょう。
60年以上じゃ!
良いものを手に入れるには、焦らず追い求め続けることが大事なんじゃよ
「追求」の例文
「追求」を使った例文を紹介します
実際の文章でどのように使われるか確認してみてください。
- 彼は生涯をかけて芸術の美を追求し続けた。
- 当社は顧客満足度の向上を追求しています。
- 利益ばかりを追求すると、大切なものを見失うこともある。
- 彼女は自分の理想とするライフスタイルを追求している。
- このプロジェクトでは、徹底的に効率を追求する方針だ。
どの例文も、「手に入れたい価値」「実現したい目標」を追いかけている場面で使われていますね。
以前、私の友人が転職活動中に「やりがいを追求したい」と面接で話したところ、面接官から好印象だったそうです。
「追求」という言葉には、前向きに努力する姿勢が感じられるため、自己PRなどでも使いやすい表現といえます。
「追求」の類義語・対義語
「追求」と似た意味を持つ言葉(類義語)と、反対の意味を持つ言葉(対義語)を整理しました。
| 種類 | 言葉 | 意味 |
|---|---|---|
| 類義語 | 追い求める | 欲しいものを追いかけて手に入れようとする |
| 類義語 | 探求 | 物事の本質を探り求める |
| 類義語 | 希求(ききゅう) | 強く願い求める |
| 対義語 | 断念 | 思い切ってあきらめる |
| 対義語 | 妥協 | 要求水準を下げて折り合いをつける |
| 対義語 | 放棄 | 途中で投げ出してやめる |
「追求」は目標に向かって突き進むイメージなので、対義語は「あきらめる」「やめる」といった意味の言葉になります。
「追及」の意味と使い方
「追及」は、相手の責任や非を問いただすときに使う言葉です。
「及」という漢字には「追いつく」「届く」という意味があり、逃げる相手に追いついて詰め寄るイメージを持っています。
ニュースや国会中継などで「責任を追及」というフレーズを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
「追及」は責任や原因を問いただすこと
「追及」の意味を辞書で調べると、「どこまでも追い詰めて責任や欠点を問いただすこと」と説明されています。
「追求」が「欲しいものを追いかける」のに対して、「追及」は「相手を追い詰める」というニュアンスが含まれます。
そのため、次のような場面で使われることが多いです。
🔵 不正や疑惑を暴く場面
🔵 犯人や原因を突き止める場面
🔵 相手の非を指摘する場面
たとえば、政治家の汚職問題がニュースになったとき、「野党が責任を追及した」という表現をよく見かけますよね。
これは、相手の非を徹底的に問いただしているという意味です。
「追及」には少し厳しい響きがあるため、日常会話よりもフォーマルな場面やニュース報道で使われることが多い言葉です。
あれが世に言う中国大返し。
追い詰めるときは、スピードが命よ!
「追及」の例文
「追及」を使った例文を紹介します。
どのような場面で使われるか確認してみましょう。
- 野党は政府の対応について厳しく追及した。
- マスコミが企業の不正を追及する姿勢を見せている。
- 事故の責任を追及するため、調査委員会が設置された。
- 彼は上司から業務ミスを追及され、言葉に詰まってしまった。
- 株主総会で経営陣の判断が追及される見通しだ。
どの例文も、「相手の責任や問題点を問いただす」という場面で使われていますね。
知人の会社で以前、取引先とのトラブルが起きたことがありました。
そのとき上司が「先方から責任を追及される可能性がある」と話していたそうです。
この場合、「追求」や「追究」ではなく「追及」を使うのが正解。相手から非を問われる場面だからです。
「追及」の類義語・対義語
「追及」と似た意味を持つ言葉(類義語)と、反対の意味を持つ言葉(対義語)を整理しました。
| 種類 | 言葉 | 意味 |
|---|---|---|
| 類義語 | 糾弾(きゅうだん) | 罪や不正を厳しく問いただす |
| 類義語 | 弾劾(だんがい) | 非や罪を暴いて責任を問う |
| 類義語 | 問責(もんせき) | 責任を問いただす |
| 類義語 | 詰問(きつもん) | 厳しく問いただす |
| 対義語 | 容認 | 過ちや欠点を認めて許す |
| 対義語 | 黙認 | 見て見ぬふりをする |
| 対義語 | 不問に付す | あえて問題にしない |
「追及」は相手を厳しく問い詰める言葉なので、対義語は「許す」「問題にしない」といった意味の言葉になります。
「追究」の意味と使い方
「追究」は、物事の本質や真理を深く調べて明らかにするときに使う言葉です。
「究」という漢字には「きわめる」という意味があり、学問や研究の場面でよく登場します。
「追求」「追及」に比べると少し堅い印象がありますが、ビジネスシーンでも使う機会がある言葉です。
「追究」は真理や学問を深く調べること
「追究」の意味を辞書で調べると、「不明な点をどこまでも深く調べて明らかにすること」と説明されています。
「追求」が「欲しいものを追いかける」、「追及」が「相手を追い詰める」のに対して、「追究」は「真実を突き止める」というニュアンスを持っています。
具体的には、次のようなものが「追究」の対象になります。
🔵 学問・研究テーマ
🔵 原因・理由
🔵 本質・根本
たとえば、科学者が宇宙の謎を解き明かそうとする場面では「真理を追究する」と表現します。
また、工場で製品の不具合が見つかったとき、「なぜ起きたのか」を冷静に調べる場面では「原因を追究する」となります。
ここで注意したいのが、「原因」という言葉です。
「原因を追及する」と「原因を追究する」は、どちらも使われることがありますが、意味が異なります。
🟡 原因を追究 → 冷静に原因を調べて明らかにする
「誰のせいか」を問う場面なら「追及」、「なぜ起きたか」を調べる場面なら「追究」と覚えておくと間違えにくくなります。
誰かを責めるんじゃなく、真実を探る姿勢が世の中を変えるぜよ!
「追究」の例文
「追究」を使った例文を紹介します。
どのような場面で使われるか確認してみましょう。
- 彼女は長年にわたり、歴史の真実を追究してきた。
- 科学者たちは宇宙の起源を追究し続けている。
- 問題の原因を追究した結果、システムの設計ミスが判明した。
- この授業では、生徒自らが課題を追究する姿勢を大切にしている。
- 哲学とは、人間の本質を追究する学問である。
どの例文も、「深く調べて真実を明らかにする」という場面で使われていますね。
私の知人は製造業で品質管理を担当しているのですが、「不具合の原因追究に3日かかった」と話していたことがあります。
この場合、誰かを責めるのではなく、冷静に原因を調べる作業だったため「追究」が正しい表現です。
「追究」の類義語・対義語
「追究」と似た意味を持つ言葉(類義語)と、反対の意味を持つ言葉(対義語)を整理しました。
| 種類 | 言葉 | 意味 |
|---|---|---|
| 類義語 | 探究 | 物事の本質を深く探り調べる |
| 類義語 | 研究 | 学問的に深く調べて明らかにする |
| 類義語 | 究明 | 原因や真相を明らかにする |
| 類義語 | 解明 | わからないことを調べて明らかにする |
| 対義語 | 放置 | そのままにして調べない |
| 対義語 | 棚上げ | 問題を先送りにして扱わない |
| 対義語 | うやむや | はっきりさせないまま終わらせる |
「追究」は真実を突き止める言葉なので、対義語は「調べない」「はっきりさせない」といった意味の言葉になります。
「追求・追及・追究」の覚え方
ここまで「追求」「追及」「追究」の意味と使い方を解説してきましたが、「結局どれを使えばいいか迷いそう…」と感じている方もいるかもしれません。
そこで、一度覚えたら忘れない覚え方を2つ紹介します。
漢字の意味に注目する方法と、フレーズで丸ごと覚える方法です。
漢字の「求・及・究」に注目する
3つの言葉を見分けるコツは、2文字目の漢字に注目することです。
「追」は共通なので、「求」「及」「究」の意味さえ押さえれば迷わなくなります。
🟡 求(もとめる)
「求人」「要求」「請求」など、「欲しいものを手に入れようとする」イメージの漢字です。
→ 追求 = 欲しいもの(理想・利益)を追い求める
🟡 及(およぶ・おいつく)
「追及」の「及」は、逃げる相手に「追いつく」という意味を持っています。
追いついて何をするかというと、責任を問いただすわけです。
→ 追及 = 相手に追いついて責任を問う
🟡 究(きわめる)
「研究」「究明」「探究」など、「深く調べて明らかにする」イメージの漢字です。
→ 追究 = 真理や原因をとことん究める
このように、2文字目の漢字が持つ意味をイメージできれば、どの「ついきゅう」を使うべきか判断しやすくなります。
セットで覚えるフレーズ
漢字の意味を覚えるのが難しいという方は、よく使われるフレーズをセットで丸暗記するのもおすすめです。
| 漢字 | 覚えるフレーズ |
|---|---|
| 追求 | 「利益を追求」「理想を追求」「幸福を追求」 |
| 追及 | 「責任を追及」「不正を追及」「疑惑を追及」 |
| 追究 | 「真理を追究」「原因を追究」「学問を追究」 |
迷ったときは、このフレーズを思い出してみてください。
🔵 「責任」や「不正」と同じグループなら → 追及
🔵 「真理」や「学問」と同じグループなら → 追究
たとえば「効率を○○する」と書きたいとき。
「効率」は「利益」や「理想」と同じく「手に入れたいもの」なので、「効率を追求する」が正解だとわかります。
私の同僚も「フレーズで覚えたら間違えなくなった」と言っていました。
3つのパターンを頭に入れておくだけで、実際の文章を書くときにサッと判断できるようになります。
✓ 「利益・理想・幸福」を追う → 追求
✓ 「責任・不正・疑惑」を追う → 追及
✓ 「真理・学問・原因」を追う → 追究
迷ったときは「追いかける対象」がどのグループに近いかで判断しよう!
【クイズ】「追求」「追及」「追究」の使い分け
ここまでの内容を理解できたか、クイズで確認してみましょう。
次の文章の( )に入る正しい漢字を、「追求」「追及」「追究」の中から選んでください。
答えは各問題の下に記載しています。
第1問
【問題】 彼は自分の夢を( )し続け、ついにプロのミュージシャンになった。
【答え】追求
【解説】 「夢」は自分が手に入れたいもの、実現したいものです。
理想や目標を追いかける場面なので「追求」が正解となります。
「夢を追及」や「夢を追究」とは言いません。
第2問
【問題】 記者会見で、報道陣が社長の経営責任を厳しく( )した。
【答え】追及
【解説】 「経営責任」を「厳しく」問いただす場面です。
相手の非や責任を追い詰めるニュアンスがあるため、「追及」が正解となります。
ニュースでよく見かける「責任追及」のパターンですね。
第3問
【問題】 研究チームは、病気の発症メカニズムを( )するため、10年にわたる調査を行った。
【答え】追究
【解説】 「発症メカニズム」という学問的・科学的なテーマを深く調べて明らかにしようとしています。
真理や原因を究める場面なので、「追究」が正解となります。
誰かを責めているわけではないため「追及」は不正解です。
全問正解できましたか?
3問とも正解できた方は、「追求」「追及」「追究」の使い分けがしっかり身についています。
間違えてしまった方も、前の章で紹介した「覚え方」を参考にすれば大丈夫。
何度か使っているうちに、自然と正しい漢字を選べるようになります。
「追求」「追及」「追究」に関するQ&A
「追求」「追及」「追究」について、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。
実際に文章を書くときに迷いやすいポイントを解説していますので、参考にしてください。
「原因追求」と「原因追究」はどちらが正しい?
結論から言うと、「原因追究」が一般的に使われます。
「原因」を調べるときは、「なぜそうなったのか」を深く掘り下げて明らかにする作業です。
これは「追究」が持つ「真実を究める」という意味に合致します。
ただし、「原因追及」が完全に間違いというわけではありません。
「誰のせいでこうなったのか」と責任を問う意味合いを込めたいときは「追及」を使うこともあります。
🟡 原因追及 → 原因を作った人の責任を問う(責める意味合い)
迷ったときは、「誰かを責めたいのか、それとも事実を調べたいのか」を考えてみてください。
多くの場合は「原因追究」を選んでおけば問題ありません。
「責任追及」と「責任追求」の違いは?
「責任追及」が正しい表現です。
「責任」は、相手の非を問いただす対象です。
「追及」には「追い詰めて問いただす」という意味があるため、「責任追及」という組み合わせが適切となります。
一方、「追求」は「欲しいものを追い求める」という意味なので、「責任追求」だと「責任を手に入れたい」という不自然な意味になってしまいます。
🟡 責任追求 → 意味が通じにくい(不適切)
ニュースや新聞でも「責任追及」という表現が使われています。
「責任」とセットで使うときは「追及」と覚えておきましょう。
ビジネスメールではどれを使うことが多い?
ビジネスシーンでは「追求」と「追究」を使う機会が多いです。
「追及」は相手を責めるニュアンスが強いため、社内外のコミュニケーションでは避けられる傾向があります。
使うとしても、不正調査や責任問題など、かなり限定的な場面に限られます。
ビジネスメールでよく使われる表現をまとめると、次のようになります。
| 場面 | 表現例 |
|---|---|
| 目標を示す | 「顧客満足度を追求してまいります」 |
| 改善を伝える | 「品質向上を追求し続けます」 |
| 原因を調べる | 「原因を追究し、再発防止に努めます」 |
| 問題を分析する | 「本件の原因を追究いたします」 |
「追求」はポジティブな印象を与えるため、自己PRや企業理念の説明にも使いやすい言葉です。
「探求」との違いは?
「探求」は「探り求める」、「追究」は「追い究める」という違いがあります。
どちらも「深く調べる」という意味を持ちますが、ニュアンスが少し異なります。
🟡 追究 → 対象をどこまでも追いかけて究める(研究・調査のイメージ)
たとえば、「知識を探求する」は「まだ知らないことを探し求める」という意味合いが強くなります。
一方、「真理を追究する」は「ひとつのテーマを深く掘り下げて明らかにする」というニュアンスです。
実際には、両者を厳密に使い分けないケースも多いですが、違いを知っておくとより適切な表現を選べるようになります。
英語ではどう表現する?
「追求」「追及」「追究」は、英語ではそれぞれ異なる単語で表現されます。
| 日本語 | 英語 | 意味・ニュアンス |
|---|---|---|
| 追求 | pursuit / pursue | 目標や理想を追い求める |
| 追及 | arrow accusation / arrow hold someone accountable | 責任を問う・追い詰める |
| 追究 | arrow investigation / arrow inquiry | 深く調べて明らかにする |
例文を見てみましょう。
🟡 追及 → arrow hold him accountable for the failure(彼の失敗の責任を追及する)
🟡 追究 → investigate the cause of the accident(事故の原因を追究する)
英語に訳すときは、「何を追いかけるのか」によって単語を使い分けると、より正確に伝わります。
まとめ
「追求」「追及」「追究」の違いは、追いかける対象で決まります。
「追求」は理想や利益など欲しいものを追い求めるとき、「追及」は責任や不正を問いただすとき、「追究」は真理や原因を深く調べて明らかにするときに使います。
迷ったときは、2文字目の漢字「求(もとめる)」「及(おいつく)」「究(きわめる)」の意味を思い出してみてください。
また、「利益を追求」「責任を追及」「真理を追究」のようによく使うフレーズをセットで覚えておくと、実際の文章でもスムーズに使い分けられます。
この記事を参考に、正しい漢字を選んで文章力をワンランクアップさせましょう。










